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カテゴリ:05-素晴らしき日曜日
瑛九 ―まなざしのその先に―展〜横須賀美術館 -
横須賀美術館の瑛九展を観ました。
初期のフォトデッサンから版画作品、油彩、絶筆までの表現の変遷に至るまで、作家の制作活動と生涯をたどる企画展になっていました。
はじめのうちはキャプションの解説がちょっとおせっかい気味かな……と思っていましたが、後半は、それが鑑賞の助けになっていきました。
瑛九
―まなざしのその先に―
2024年9月14日 (土) 〜 2024年11月4日 (月)
休館日 10月7日(月)公開日:2024年10月07日 12:00:00
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横須賀美術館 驚異の細密表現 -
ジブリ展の混雑で敬遠していた観音崎通いを再開。会期末ギリギリで滑り込み観覧しました。
横浜焼きだけではなく、所蔵作品も含めた平面系の作品も、新たな視点を持って見ることができました。
地元,走水小学校がこの企画展を題材に,図工の時間で学習した成果物の展示もありました。走水小学校は走水の名水とか,ふりかけの商品開発・販売もしています。公開日:2024年06月23日 07:00:00
更新日:2024年07月01日 09:21:13
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真鶴 中川一政 美術館 -
新緑に誘われて,ひとっ走り,と言いたいところですが,GW家族お出かけの穴場ねらい&隙間時間に立ち寄りました。
開館以来,何度か立ち寄ったのですが,館のカレンダーとの相性が悪く(事前確認を怠っただけ(-_-;))今回が初めての観覧になりました。神奈川県民でいながら,お恥ずかしいというか…。
テレビのドキュメンタリーや中学生向けの資料集などでは何度か拝見していましたが…やはり,スゴイな。何がすごいって……。
代表作「駒ヶ岳」の制作年と表現の違いをチェックしていたのですが,ずっと頭の中で回っていたのは,パンフレットに掲載されていた,作家のこんな言葉でした。題して『画の見方』(中川一政全文集『美の眺め』より)。
「人というものは其人の心の深さだけしか見る事ができません」「深い心の作品をみるにも自分の程度だけしかわかりません」「いつ迄見ていてもよい絵というのは,自分の心が成長していってもまだ奥底のわからぬ絵のことです」「自分のわかる程度で素直に見てゆく事です」「自分が成長すればわかるだろうということです」「成長することを考えた方が近道なのです」ウ~ム。自分はどこまで成長できてるのだろうか,もっともっと成長できるのだろうか……。
こういうステキな美術館を維持しておられる,真鶴町の心意気に改めて敬意を表したいと思います。●真鶴町立 中川一政 美術館
https://nakagawamuseum.jp/公開日:2024年05月07日 15:00:00
更新日:2024年05月08日 06:19:27
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2024年 3月 3日 (日) 素晴らしき日曜日~横須賀美術館 GIANT ROBOTS展 -
スカジャンの時と同じで,今回も明らかにお客様の層が違っていました。それに午後から出かけたものだから,受付には長蛇の列が!
アラ還世代としてはそれこそ「日本の巨大ロボット群像」の歴史と人生の歩みがそのままカブるわけで,鉄人28号くらいからマジンガーZまでは懐かしく,ガンダムぐらいまでは「ああ,白兵戦とかそういうのね」くらいの理解,そのあとは……「こういうの,好きな人はたまらないんだろうな……」という感じでした。
むしろ……なぜ「人型巨大ロボット」なの?(ホントは6足歩行の方が効率よいのになぜ2足なのか,顔なんて必要ないのになぜ目鼻がついているのか……)という,意匠にかかる分析が興味深かったです。
巡回展をそのまま横須賀美術館のパッケージに収めた形でしたが,違和感は全くなく,歴代の作り手たちからの強烈なメッセージのシャワーを浴びて会場を出ました。
4/7(日)まで開催。3/20(祝)からは「ジブリ展」も始まります。春休みにぜひ,お出かけください!!●横須賀美術館
https://www.yokosuka-moa.jp/exhibition/公開日:2024年03月03日 13:00:00
更新日:2024年05月14日 14:37:42
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2023年11月21日(日) 素晴らしき日曜日~山梨県立美術館 -
ジイさん3人で,ミレーを観にいく~山梨県立美術館
11月も後半にはいった花の金曜日(古っ,最近は“華”を使うらしいけど,ある意味,華かも),定時退勤してササっと子供たちの夕飯の支度を整え,夜の甲州街道を西へと向かいました。他の2人は先に現地(甲州塩山は裂石温泉)の宿入りを果たしており,後を追いかける形に。
今回の試みはオーバー還暦のジイさん3人でミレーを鑑賞したらどうなるか,というもの,でした。別々のバックグラウンドの,3人
この3人,それぞれ軸足を置いてきた分野は理科,音楽,美術(私)とバラバラの元中学校教員です。
音楽科の彼は「ミレーもいいんだけど,ここには好きな作品があって,時々会いに来るんだよね。“畳の記憶(A)”っていうんだけどさ」
ウーム,ステキな美術館活用の仕方だ。美術館冥利に尽きるってもんだ(この日はほかの美術館に貸し出し中で,会えなかったけど…)。
理科の方は……
「美術科の人はさあ,こういう作品みる時,どんな風にみるの?」
「ウーム,とりあえずキャプション(作品解説の札みたいなの)は先に見ないようにするかな…。変な先入観を持っちゃうといけないですからね」
な~んて会話を交わしながら,常設展示室へ。
この館ができた時は,観光地の美術館にありがちな,“客寄せ目的でとりあえず有名なミレー入れてみました”,的な受け止めが先立ってしまい,なんだかなぁ,まったくもう…などと思っていたのですが,全然違いました。ミレーだけじゃないし企画展も地元作家の所蔵作品も充実。建物(前川國男)だって,甲府の地にしっかり根付いたものになっていました。
しばし,バルビゾン派の世界に没入。対話その1 音楽科×美術科
「へぇー,ダフクロ(=ダフニスとクロエ 音楽の人はなんでも短縮形にしたりさかさま言葉にしたりします(笑))なんかも描いてるわけね。これって音楽でいうロマン派なの?」
「時代はかぶってるけど,この人たち,そういう流れとはちょっと離れたとこで活動してたみたいね。バルビゾン派,みたいに“派”ができちゃうくらいだから」
「フーン……,じゃあ印象派は?」
「さっきのダフクロとかって,あれ? 誰だっけ?」
「ラヴェルね」
「たぶん時期的には牧神の午後(ドビュッシー)なんかと一緒だけど。美術の印象派は微妙にもうちょっと早い時期からじわじわ来てたのかもね」
なんてことを芸術教科同士で話していると理科の彼が…。対話その2 理科×美術科
「しかしさあ,なんでこんなにビミョーな天気の絵ばかりなの?」
「そうですよねピーカン(晴天)の絵,あまりないですよね」
「雨雲,来てます!もうすぐ降るぞ!みたいなシーンが多い」
「なんか,劇的なシーンをねらったのかな」
「写真撮るときも快晴よりは雲,あった方が絵になるからね」
「農民のリアルって,こうなんだよ,みたいな感じのことを言いたいのかな」
「晴れの絵もあることはあるけど……」
「まあ,この頃はまだ絵具,チューブに入ってなかったみたいだから,暗い感じになっちゃう,って学校の授業では教わるけどね」
「部屋の中で思い出しながら描いてたわけか」
「そういうことになりますかね……」
「チューブ入りの絵具が屋外で描くことを可能にして,そのおかげで光そのものを感じ取る中で,新しい色の“混ぜ方”とかに気づいたみたいね」
「新しい混ぜ方?」
「新しい色つくるのに,絵具を混ぜるんじゃなくて,混ぜたい色を並べて“置いて”目の中で混ぜるみたいな?,絵具を混ぜると濁って暗い色になっちゃうし。並べればキラキラ感出せるし」
「印刷のドットとかと同じね」……
なんて,理科的な見方・考え方も加わって,対話は続くのでした。それぞれの文脈で,みている
「作品はみる人それぞれが,それぞれの“文脈”の中でみているんです。だからみえ方,感じ方もそれぞれに違うんです」というようなことを,元教科調査官(図工)の奥村高明 氏がNHKのテレビ番組(ヒューマニエンス 40億年のたくらみ)でおっしゃっていました。なぁーるほど。こういうことなのね……。
子供たちが作品と向き合う時も,児童それぞれにそれぞれの経験や生活環境や,既習事項なんかがあるわけで…。それを無視して「この絵はこうなんです,誰がいつごろ描いて,こういうところが特徴だからよくみておくんですよ!!」とかいうのはどうなのかな……と奥村先生,ずっとおっしゃっていました。世界が,変わってみえる?
子連れの美術館巡りのときとは違って,めいっぱい時間と体力を使い切ってミュージアムショップとレストランへ。
「いゃー,疲れたね。朝ごはん,あれだけ食べたのにね……」(確かに,白米のほかに「赤米」とかも用意されていたので,3人とも2~3杯おかわりしてた)
「いい感じでお腹減りましたね」
「ほぼ立ちっぱなしだし,結構,知らないうちにアタマ使ってたんだろうね」
なんてことを語りながら,「イタリア風ほうとう」を口に運びます。
美術鑑賞をするとしばし,脳内が活性化されるといいます。そのあとは,世界の見え方も違ってくるみたいで……。
外に出ると,西からの強風が入り込み,山際にはどす黒い雲が発達し始めています。
「お,怪しい雲だね」
「バル…,なんだっけ?」
「バルビゾンね」
「バルビゾン派の空模様だね」
「そうだね」
「えっ? まずい!,早く逃げなきゃ,カッパ,持ってきてないし……」
それぞれに,慌てて甲府盆地から脱出するのでした。山梨県立美術館 | YAMANASHI PREFECTURAL MUSEUM of ART
公開日:2023年11月20日 14:00:00
更新日:2024年06月12日 05:51:20
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2023年 8月 4日 (金) 素晴らしき日曜日~ 荒井良二 展 横須賀美術館 -
「new born いつも しらないところへ たびするきぶんだった」
これまでも,夏休みにはどちらかというと子供たちにも親しみやすい作家の展覧会をあてていた横須賀美術館。この夏は荒井良二 展 が回ってきました。秋には千葉で開催されるようなので,たぶん巡回展だと思うのですが……。
そんなことは全く感じさせず,横須賀美術館のためにあつらえたような展示になっていました。キャプションは基本的に作家の直筆。それも展示室の壁に直書き,という特別感!
絵本の原画だけではなく立体まで,多岐にわたる作品群に圧倒されました。
気が付くと,普段,オトナの作品をみる時とは違った見方をしていました。子供の作品をみるような感じで…(どういう順番でかいたんだろう,なんでこういう風にかいたのだろう……)という具合です。手数(てかず)の多さが半端なく,奔放だったのでつい……,なのかもしれません。会期は9月3日まで。ぜひ夏休みに,お出かけください。
● 横須賀美術館
https://www.yokosuka-moa.jp/archive/exhibition/2023/20230701-771.html公開日:2023年08月04日 14:00:00
更新日:2024年06月12日 12:12:08
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2023年 5月 21日 (日) 素晴らしき日曜日~朝井閑右衛門 展(横須賀美術館) -
没後40年に合わせて開催されている展覧会に行ってきました。
朝井作品は常設展でもたくさんみてきましたが,それらはほんの一部でしかなかったことが改めて分かりました。
「展示室1」で迎えてくれる出世作「丘の上」はいきなり圧巻。展示室いっぱいの“引き”(作品と対峙するために必要な距離)を必要とするくらいのサイズももちろんのこと,抑揚のある筆致ひとつひとつに,時間を忘れて見入ってしまいました。審査員を務めていた山本鼎の記録エッセイ(?)が掲載された当時の美術雑誌も展示されており,文展の舞台裏のエピソードが結構面白かったです。
作品群からは形や色彩もさることながら,絵具を混ぜたりカンバスに置いたりしていくときの音やオイルの匂いまでもがよみがえってくるようで,ちょっと懐かしい感覚に襲われました。校長室にイーゼル立てて,休憩時間に,点描あたりから制作,再開してみようかな……。
地階のラリック展,作品が少しずつ入れ替わっている常設展,新たに収蔵された作品の紹介など,今回も,見ごたえがありました。
敷地内のアジサイも……早くも見ごろを迎えています。没後40年 朝井閑右衛門展
2023年4月22日 (土) 〜 2023年6月18日 (日)
休館日 5月8日(月)、24日(水)、6月5日(月)●横須賀美術館
https://www.yokosuka-moa.jp/exhibition/公開日:2023年05月20日 14:00:00
更新日:2024年05月21日 11:50:38
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2023年 2月 28日 (火) 素晴らしき日曜日~土方重巳の世界 展~ブーフーウーと仲間たち -
今朝のTV朝会では,このお話をしました。
Eテレ「おかあさんといっしょ」の着ぐるみ人形劇コーナーには,世代ごとにそれぞれのキャラクターの思い出があると思います。「ブーフーウー」は私にとっては“どまんなか”。少し先輩は「ヤンボウニンボウトンボウ」,かな。今の小学生たちは「ポポポッテイト」「ガラピコ……」という具合に。
おうちの方や先生たちはどんな人形劇と出会って,どんなお話が心に刻まれてきたのか……聞いてみましょうね。というようなお話をしました。土方とコンビを組んで脚本を担当した飯沢匡の「きれいでキチンとしたものを、子ども達の心に植えつけたい」という信念が紹介されていました。「きれいでキチンとしたもの」……大人の責任は重大だな,とあらためて思います。
薬局の店先で親にせがんで乗せてもらっていた「サトちゃんムーバー」も懐かしかったんだけど,30kg以下でも子供でもないので,乗るのはあきらめました(-_-;)
●横須賀美術館
キャラクターデザインの先駆者
土方重巳の世界
ブーフーウーと仲間たち
2023年2月11日 (土) 〜 2023年4月9日 (日)
休館日 3月6日(月)、4月3日(月)
https://www.yokosuka-moa.jp/archive/exhibition/2023/20230211-728.html公開日:2023年02月28日 14:00:00
更新日:2024年05月14日 14:18:48
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2023年 2月 19日 (日) 素晴らしき日曜日~美術館でお花見?編 -
熱海のMOA美術館を訪れました。ほんとは湯河原あたりで梅でも見ようか,というような感じでふらっと出かけたのですが……あいにくのお天気。。。毎年,この時期限定で公開される「紅白梅図屏風」のほうに予定を変更しました。
10年ぶりに訪れた同館は,観光ついでに立ち寄ったとみられるお客さんや,おそらくは雨天メニューで観覧を余儀なくされたと思われる子供たちの集団でにぎわっていました。
きっかけはどうあれ,こんな風にして名品たちと出会うことができる社会って,素晴らしいな,と思います。MOA美術館は児童作品展にも力を入れており,その受賞作品の展示もありました。みんな,良い刺激をもらったのではないかな……。●MOA美術館(展覧会)
https://www.moaart.or.jp/exhibitions/公開日:2023年02月19日 14:00:00
更新日:2024年05月14日 14:16:19
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2023年 1月 14日 (土) 素晴らしき日曜日~児童生徒造形作品展(横須賀美術館) -
年明け第一弾も横須賀美術館。今月末まで開催している,子供たちの作品展を観覧してきました。本校からもたくさんのステキな作品を出展しています。この機会にぜひ,横須賀美術館にお出かけ下さい。
造形作品展はオトナも無料,配布済みのチラシにある「クーポン券」をお持ちいただければ所蔵品展・谷内六郎館も無料でご観覧いただけます。(小学生はいつでも無料)●横須賀美術館
https://www.yokosuka-moa.jp/archive/exhibition/2023/20230112-727.html
公開日:2023年01月14日 13:00:00
更新日:2024年05月14日 14:10:27